どうも、元パチンコ店員のゆうです。
こんな疑問にお答えいたします。
パチンコ店の店員は皆、インターカム(通称:インカム)っというトランシーバーみたいな機械を装備して仕事をします。
スタッフ同士で常に会話ができる機械です。
筆者はパチンコ店で3年、8店舗で働きましたがどの店舗でもインカム無しでは仕事にならないくらいマストなアイテムです。
おそらくインカムを使わない店舗はないんじゃないか?って思いますので、パチンコ店で働く場合は必ず着用するようになるでしょう。
この記事では、インカムの用途や、疑問点、注意点などをお話していきます。
もくじ
パチンコ店員のマストアイテムのインカムについて
- スタッフ同士の連携
- 不審なお客情報の共有
- 異常台の検知
スタッフ同士の連携
パチンコ店はスタッフ全員が自由にホールをかけめぐって仕事をしているわけではありません。
1日1日ごとにスタッフの配置決めをします。
基本的に各々がその持場について仕事をします。
しかし、当然自分の持場で何か異常があったりすると、1人では対処しきれない場面があります。
そんな時には近くにいるスタッフや上司にフォローをお願いすることになるのですが、そういった時にインカムは大いに活躍してくれます。
例えば「お客さんが玉を計数して欲しい」っという注文をしてきた場合は、ジェットカウンターという玉を計数する場所までそのお客さんの玉を運んで計数しなければなりません。
そうなるとその間、自分の持場には誰もいなくなります。
しかし、自分の持場には他のお客さんもいるので計数の仕事をしている最中にも他のお客さんからは容赦なく呼ばれます。誰でも体は一個しかないので対応が追い付かなくなります。
そういう時に他のスタッフにフォローの依頼をするために凄く便利です。
例)
このようにインカムで喋って、近隣のスタッフにフォローの依頼をします。
※ちなみに「流しに入る」っという表現はジェットカウンターに玉やメダルを流して計数するっという意味です。地域によって言い方が異なるかもしれませんが、恐らく全国で通用する言葉だと思います。
依頼を聞いたスタッフは、
このような返事をしてきます。
このやり取りが完了すると、自分が流し(計数)の仕事をしている間は、自分の持場を他のスタッフが見てくれていますので計数の仕事に集中することができます。
計数の仕事が終わったら、またインカムで声を吹き込みます。
っと言って自分の配置に戻ります。
このようにスタッフ同士が連携してスムーズに仕事をこなしていくために使います。他には従業員の休憩を回したりするのにも使われます。
下記ではパチンコ店の詳しい仕事内容をまとめてあります。

不審なお客情報の共有

不審者というのは、どこのお店にも現れる可能性があります。別にパチンコ店に限った話ではありません。
挙動が怪しい人は従業員全員でマークをして、どういった動きがあるのかをシェアします。
あまりにも怪しい動きをしていたら、社員や店長にもシェアして警戒を強めていきます。
それ以外にも、マスク、フード、サングラスなんかで顔を隠していたりしても警戒の対象になることが多いです。
異常台の検知
お店によっては、コンピューターが異常な台をインカムで知らせてくれるシステムを導入しているところがあります。
パチンコ台は1台1台お客さんが打ちこんだ玉を全てカウントしています。
そのカウントに対してパチンコのルーレットが何回転するかなどの平均値が大体定められています。
その平均値を大幅に超えている台を異常と判断してインカムからコンピュータ音声が流れます。
「〇〇番台異常確認」っといった具合で教えてくれます。
例えば玉を100発打ち込んで10回転ルーレットが回転するのが平均的な台だったとしたら、その回転数が30回を超えるなどの挙動が確認されると、ちょっとアヤシイんじゃないか?っと機械は判断します。
普通に遊んでいたらそんなに回らないよね?ってことで機械が異常と判断します。
何か不正なことをやられている可能性がありますよっという合図なので、その台が自分の持場にあればその台の様子を見に行きます。
その時にお客さんには悟られないようにする必要がありますが、様子を見て、異常がなければ「〇〇番台異常ございません」っというようにスタッフ全員に周知します。
明らかな異常があれば、詳しく調査する必要がありますが、滅多にないことなのでこの辺の話は割愛します。たまたまルーレットが回転しすぎちゃったっという場合がほとんどだからです。
あくまで平均値なので、それをちょっと突き抜けてしまうということはよくあります。
こういった事象は、稼働台数が多ければ必然的に発生しやすくなります。
インカムに関するよくある誤解

- 店員同士でお客の悪口を言いまくっている
- 遠隔操作で〇〇番台を当てるとか激熱リーチを外すという情報のやり取りをしている
店員同士でお客の悪口を言いまくっている

これは、筆者が店員をやっていた時にパチンコ好きな方から言われたことがあります。
…っとこのようにあらぬ疑いをかけられたことがあります。
ですが、ニコニコしてるのはお店の方針で、仕事中は笑顔でいることを求められるからです。
笑顔ができないと、事務所に連れて行かれて鏡の前で笑顔の練習をさせられたりします。

そして、お客さんの悪口を言っているか?なんですけど、とんでもない…
そんなものを言おうもんなら上司から大目玉です。最悪その場でクビになります。
普通に考えて、そんなことはありえないです。
ちょっと考えてみましょう。内部告発などでそういった事実が明るみになると、お店としてはかなりのマイナスです。
パチンコ店も営利企業なので悪いうわさが立つ要素は排除しなければなりません。
筆者が働いていたお店で聞いた話なんですが、アルバイト同士で居酒屋で飲み会をしていてお客の悪口で盛り上がっていたスタッフが全員クビになったことがあったそうです。
運悪く、そこに店長が居合わせていてその場で「お前ら全員、明日から来なくていいよ」っと解雇を宣告されたようです。
なので、お客さんの扱いには結構タイトなんです。
遠隔操作で〇〇番台を当てるとか激熱リーチを外すという情報のやり取りをしている
これも非常によく言われることですが、結論から言ってまずありえないです。
遠隔操作なんてやっているお店は滅多にないです。
たまに摘発されてニュースになっているホールもありますが、違法な行為なのでバレればその店はもちろん、系列店も全て営業停止になります。
しかも、遠隔操作の設備にかかる費用は莫大です。その理由は、そういう機材は裏ルートで仕入れる物だということは容易に想像できます。
多くの系列店舗を持つお店が営業停止になってしまったら会社全体で一体どれくらいの損失が出るのか。
バレた時の損失を考えるとかなり割に合いません。
さらに言えば、仮にやっていたとしても、絶対にいちアルバイトなんかには知らされないです。遠隔操作は違法な行為ですから、ただのアルバイトに知られたら簡単に内部告発をされてしまいます。
お店はそんなリスクをわざわざ負いません。ちょっと考えればわかることです。
パチンコ店は、パチンコの釘やスロットの設定の調節で利益を計算して営業していますのでそもそも遠隔操作をする必要もメリットもありません。
以下の記事でも詳しく書きましたので、あわせてどうぞ!
インカムを使う際の注意点

- お客さんを見ながら使わない
- 他のスタッフへの配慮も大事
お客さんを見ながら使わない
実際に働くようになると言われると思いますが、お客さんに視線を向けてインカムで喋ることは禁物です。
逆の立場になって考えてみたらわかると思います。
自分は普通に遊んでいるだけなのに、店員が自分に視線を向けて何かべらべら喋っている。
どう考えても、あまり気持ちの良いものではないと思います。
何かアヤシイ挙動をしている人をスタッフとシェアしたりする場合は、必ずその人の視界に入らない場所で話すことが大事です。
お客さんの中には「何こっち見て喋っとんじゃい!!」っと暴挙に転じる可能性も十分あります。忙しいとついうっかりやってしまいそうになりますが、気をつけましょう。
他のスタッフへの配慮も大事
インカムで自分が喋ると、その声はホールスタッフ全員と事務所の社員に届きます。
なので、業務連絡以外のことは基本的には喋りません。
自分が発言する時には、活舌よく全員が理解できるように喋る必要があります。
また、誰かが喋っている時に自分が割って入って喋ると、その人の声と自分の声が2重になって他のスタッフからはかなり聞き取りづらいものになってしまいます。
その時喋っているスタッフの仕事の妨げになりますので、結構気をつかう必要もあります。
忙しい時とかはインカムが立て込むことがあり、フォローのお願いをするにも一苦労…そんな場面もあります。
それでも臨機応変に頃合いを見計らって喋る必要がありますので、この辺が結構難しい仕事でもあります。
まとめ

- フォローの依頼、休憩回し、スタッフ同士が連携して協力しやすくする
- 不審者、不正行為の監視をしてその情報をスタッフ同士でシェアする
- 通常遊技では考えにくい挙動をした台の報告を聞くため(お店による)
- その他、業務連絡を適宜行うため
- 店員同士でお客の悪口を言っているという誤解
- パチンコ店の上司はお客さんへの扱いには厳しい
- お客さんの悪口を言ったら、上司から厳しく怒られる(最悪その場でクビ)
- アルバイト同士の飲み会でお客の悪口を言いまくっていて、その場に店長が居合わせ、全員クビになった事例もある。
- 遠隔操作で特定の台を大当たりさせたりなどの情報のシェアはしていない。
- 遠隔操作はお店にとって、ただのリスクでしかないのでやるメリットがない。
- お客さんを見ながらインカムは絶対に使わない。
- お客さんからしたら、スタッフに視線を向けられながら、インカムでしゃべられるのは相当イメージが悪い。
- インカムは自分が喋るとスタッフ全員に聞こえる。そのため、他のスタッフが聞き取りやすいよう、配慮が必要になる。
- 1度に2人以上が喋ると、インカムの声が重なるので他のスタッフは聞き取りづらくなる。
- 誰かが喋っている時には、割って入って喋ったりするのは基本的には禁止。